会長挨拶
第20回日本褥瘡学会東北地方会学術集会開催にあたり
第20回日本褥瘡学会東北地方会学術集会
会長 佐瀬 道郎 (たむら市民病院 病院長)
このたび第20回日本褥瘡学会東北地方会学術集会を2024年6月29日に、福島県郡山市の公益財団法人星総合病院・メグレズホールで開催させていただくことになりました。
東北地方の褥瘡医療発展の一助となる会となるように準備して参りますので多くの皆様に参加していただき会を盛り上げて頂けたらと存じます。
日本褥瘡学会の設立によって、褥瘡の予防法や治療法は目覚ましい進歩を遂げてきました。
医師と看護師だけではなく薬剤師、管理栄養士、リハビリスタッフなど多職種がそれぞれの専門性を活かし連携して褥瘡へアプローチすることで、多くの褥瘡が手術なしに治癒することが可能になってきました。病院と施設・在宅間での連携強化により病院で行ってきた保存的治療を退院後も継続することも可能になりつつあります。
しかし、入院前、退院後の外来診療においては、高齢社会が進行する中、介護者も高齢となり患者の移乗介助や運転不安などから通院困難となる例が増え、在宅医療のニーズの高まりを日々の診療で感じています。
私自身、2015年から看護師特定行為研修に携わり、創傷管理関連区分の講師も担当して30余名の特定看護師を送り出してきましたが、十分活躍できていない特定看護師が多いのも現状です。さらに褥瘡医療を発展させるためには、特定看護師の関わりを強化し病院と介護の場との地域連携、医師間や多職種間の連携をスム-ズに効率的に行うこと、すなわち、連携を深化させることが必要と考えており、本学会のテーマとしました。
在宅医療・訪問診療・訪問看護、特定看護師の現状と今後の展望について議論し連携を深化させるために必要なことを学べる場になるべく特別講演やシンポジウムを計画しました。
また、これから褥瘡医療に関わって行く皆様にも興味をもっていただける内容の、ランチョンセミナーやハンズオンセミナーも準備しております。
現地参加が困難な皆様には是非webでご参加いただければと存じます。
皆様と有意義な一日を過ごせること願っております。どうぞよろしくお願いします。